2015年9月30日水曜日

[ヤンゴン百景 16]南インドの泡(あわ)が恋しくて。

インド料理店のマサラ・ティ。これはこれで美味しいんだけど…


ヤンゴンのダウンタウンには、実はたくさんのインド料理店がある。
ということに、つい最近気づいた私。もともとインドカレーが大好物なのに、ミャンマーでインド料理食べるという発想がなかった。

さっそくネットで調べてみると、インド南部の料理が多いらしい。北と南の違いは、調理法やスパイスのほか、北ではこれを食べるけど南では食べないとか、とにかくいろいろあるそう。
そうこうしていたら、すごく興味をそそられる情報をみつけた。

インド南部のチェンナイで飲まれている、マドラスコーヒーの話。
(マドラスは、1996年までのチェンナイの呼びかた)

チェンナイでは、砂糖とミルクたっぷりの甘いコーヒーが主流らしい(ヤンゴンとおなじ!)。面白いのは、コーヒーを淹れたあと、2つのカップを使って上から下へ移し替える工程があること。これを何度かくりかえすことで、コーヒーと砂糖、ミルクがしっかり混ぜられ、口当たりもなめらかになるそう。上から下に勢いよく移し替えるので、完成したコーヒーはミキサーにかけたみたいに泡立っている。

カプチーノとはまたひとあじ違う、泡あわコーヒー。
…なんて美味しそうなんだ!

そうだ、ヤンゴンで南インドの料理店が多いなら、このマドラスコーヒーもヤンゴンで飲めるかも!そう思い、さっそくダウンタウンのインド料理店に行ってみた。

ヤンゴンのインド料理初体験となった店は、シャングリラホテルの裏手にある「バナナリーフ」。なるほど看板に「南インド料理」と書いてある。

バナナリーフのミールス(定食)

マドラスコーヒーはあるかと店員さんに聞いてみると、「マサラチャイならあるよ」と。注文したら、想像通りスパイシーなミルクティだった。うん、これはこれで美味しい。 食後にぴったり。でも、泡あわはないのかあ。

ちなみに店員さんは、南アジア系のミャンマー人男性。マドラスコーヒーの存在は知らなかった。店を出る際、ちょうどオーナーさんらしき風貌の男性が店内でお客さんとおしゃべりしていたので、再度質問してみる。

「マドラスコーヒー…知らないなあ。マドラスティーならあるけどね。でもヤンゴンで飲める店があるかどうか…。私たちは自宅で自分で作って飲んでいるよ。」

オーナーさんも南アジア系だけど、生まれも育ちもシンガポールとのこと。
インド人街エリアでインド料理店を開く南アジア系の人でも、マドラスコーヒーは知らなかった。なんでもかんでもヤンゴンにあるわけじゃないよなー。


ん? でも、
カップの移し替えやってるラペッイエサイン、そういえばどっかで見たことあるような・・・

 泡あわコーヒー探しは、続く。

2015年9月29日火曜日

[ヤンゴン喫茶店]ミャンマー女性に人気の喫茶店3選

ヤンゴンで店舗展開が加速しているカフェ「アイスベリー」。内装もどんどんおしゃれに!


昨日のミャンマー喫茶文化の記事で、こう書きました。
ヤンゴンの昔ながらのラペッイェサイン(喫茶店)には、女性がほとんどいないと。
もちろん女性たちだって、ミルクティや甘いものと一緒におしゃべりするのが大好き。一体どんなお店でお茶の時間を楽しんでるのでしょうか? ここでは、地元で人気の店のなかから、私が個人的おすすめを3つ紹介します。

美味しくて雰囲気がよく、かつリーズナブルなところを選びました。メニューに英語表記があり、店員さんも外国人慣れしているところが多いので、ミャンマーのいまどき喫茶文化を味わいに行ってみてくださいね。



老若男女とわず大人気のシュエバズン

シュエバズン ベーカリー&カフェ

老舗のベーカリー&菓子店併設のカフェ。以前このブログでも、お土産の品としてシュエバズンのクッキーを紹介しました。幅広い年代に愛されていて、いつ何時に行ってもたいへん混んでいます。

お店は路地をはさんで2店舗に分かれており、ひとつがパンやクッキー等を取り扱う販売店で、もうひとつがこの写真のカフェです。カフェはフルーツジュースやコーヒー、アイスクリームなどが中心で、素材からこだわった美味しいスイーツの数々が楽しめます。ダウンタウンのチャイナタウンエリアにあるので、散策の休憩にも使えますよ。

客層:家族連れ、カップル、友だち同士
おすすめ:ホットコーヒー(無糖あり)、マンゴージュース(季節限定)、レディフィンガークッキー(しっとりサクサク)、特製ポテトチップス(堅あげ風、安心して食べられるポテチ)、特製せんべい(つまみに最高)

住所 246-248 Anawratha Rd
地図 https://goo.gl/maps/3Q08P
http://www.shwepuzuncake.com


ダウンタウンの「ジャンクションモーティン」店

アイスベリー

ヤンゴン市内で、すごい勢いで店舗を増やしているのがこのお店。
若者の圧倒的支持を得ているだけあって、安い! たとえば、フレッシュフルーツジュースが800〜1000チャット、アイスクリームが1スクープ700チャット(場所によって価格が多少違います)。アメリカンコーヒーなんて500チャット!(さすがに美味しくはなかったですが)、露天の喫茶店とほぼ同価格。

それでも、エアコンがばっちり効いていてゆったりできる環境は魅力的。人気なのも納得です。この店のウリは、シャンカオスエやミーシェッなどのミャンマー料理に、パスタやサンドイッチなどの食事メニューも充実しているところ。たいてい3000チャット以内でお腹いっぱいになれます。すばらしい。

客層:高校生〜大学生を中心に20代若者
おすすめ:シャンカオスエ(くせのない美味しさ、スープ付)、ドーナツ(シンプルなプレーンがおすすめ)、フレッシュフルーツジュース(最高のコスパ)

ミニゴン交差点(Dagon center向かい)
レーダン交差点(Insein Rd沿い)
ジャンクションセンターモーティン内(Anauratha Rd沿い)
他多数



比較的、お客さんの年齢層は高めな気も。

ミャーサベイ

昔からあるような老舗の雰囲気漂う喫茶店。政府関係や文学関係の建物・店が並ぶパンソーダンSt沿いにあるせいか、落ち着いた感じのお客さんが多い気がします(気のせい?)。

ドリンクメニューが豊富で、フレッシュフルーツジュースも多数。でも、いつ行っても大半のお客さんがミルクティや紅茶を飲んでいます。お茶に自信があるらしく、使用している茶葉の宣伝ポスターをでかでかと貼っているのが印象的。Ngar Pyan Teaというメーカーの茶葉で、このお茶がスーパーでお土産用に売られているのを見たことがあります。

昼時には、シャンカオスエやシーッチェなどのミャンマー料理もおすすめ(好き嫌いがわかれますが)。ミニゴンのシティマート裏手のほうにもあり、そっちはもっと食事メニューが充実しているようです(行ったことないので未確認)。

パンソーダンStはコロニアル建築が多く残る場所なので、こちらも街歩きの休憩スポットとして活用できそう。すぐ近くに、とびきりおしゃれで有名なカフェ「ラングーンティーハウス」があるのですが、ヤンゴンの日常の喫茶風景に浸りたいなら、断然こっちがおすすめです。

客層:中高年層が中心
おすすめ:フレッシュフルーツジュース、ミルクティ

No.71, Pansodan St (bottom Block), Kyauktada Tsp
TEL:( 01) 249-875, 256-067






2015年9月28日月曜日

[ヤンゴン百景 15]喫茶店とミルクティーの文化。

ヤンゴン市内の一般的なラペッイエサイン(喫茶店)


ミャンマーの昔ながらの喫茶店、「ラペッイエサイン」。ここは庶民の憩いの場であり、仕事の場(後述)でもあるようです。

ラペッは茶葉。イエは水。サインは店のこと。
私は最初、「ラペッイエ」は単純にお茶のことを指すのだと思っていたら、そうじゃなかった。ラペッイエって、ミルクティーを指す言葉なんだそう。

喫茶店をのぞいてみると、確かにミルクティを飲んでいる人が圧倒的に多いです。普段コーヒー派で、ブラック党の私もためしに飲んでみました。あまりの甘さに脳みそがキーンとなった…。

ミャンマーのミルクティは、茶葉をやかんの中で煮出し、たっぷりの砂糖とコンデンスミルクとともに頂きます。そう、牛乳じゃなくて練乳。これでもかってくらい、甘くするんです。
(2018年9月追記:たまたまネットで、大和総研が平成25年に作成した「タイ・ベトナム・ミャンマーにおける食品市場環境調査報告書」PDFを読んだのですが、そこには「ミャンマーでは牛乳の流通が難しいため、コンデンスミルクに加工している」といった旨の紹介がありました。だから紅茶にも、コンデンスミルクが主流なのかもなあ。)

人気店になると、おっきなやかんが何個もずらり。

一日で空になる練乳缶がこんなに…

よく、暑い土地では疲れをとるために甘いものを摂ると聞きます。以前、本で読んだのですが、東洋医学では食物を陰性(身体を冷やす)と陽性(身体を温める)で分けるそう。
砂糖は、極陰性。ミャンマーの人々も暮らしの知恵として、砂糖をたくさん摂ることで身体を冷やしているのかもしれません。

また、喫茶店の各テーブルには、よくお茶請けの菓子や軽食が置かれています。自分が食べたぶんだけ払うシステムで、菓子パンやインドのサモサ、中国の肉まんに似た饅頭など、その種類は実にさまざま。どれもかなり重量感のある食べ物ばかり。ここだけで相当なカロリーが摂れそうです。


ラペッイエとお茶請けの月餅。
まさかの激甘コンビに、想像するだけでクラクラ…

ちなみに、こういう昔ながらの喫茶店の客はなぜか大半が男性。女性ひとりで店にいる姿はほとんど見かけません。一説では、喫茶店は男性が仕事の話をするときによく利用するそうで。ラペッイエサインは昼夜問わず、いつもにぎわっています。

女性でもひとりで楽しめるラペッイエサインのことは、また次回。

2015年9月27日日曜日

[ヤンゴン百景 14]私なりのダウンタウンの歩き方

ダウンタウンの中心、スーレーパゴダ

ヤンゴンのダウンタウンはつまらない?

ヤンゴンのダウンタウンには、中華系や南アジア系移民をルーツに持つ人々が多く暮らしています。

中華系(福建人や広東人など)…チャイナタウン
南アジア系(インドやバングラデシュなど)…インド人街
等と呼ばれ、ヤンゴン観光スポットのひとつにもなっています。

私がはじめてこのエリアを訪れたとき、観光スポットとして紹介するには、なにかいまひとつ物足りないなあと感じました。

と言うのも、ダウンタウンの中華圏や南アジアの移民たちは、昔からミャンマー(ビルマ)社会と深く混じりあってきた歴史があります。

そのせいか、異文化の匂いをムンムンと放っているわけじゃない。多くの人はロンジー(ミャンマーの国民服、腰巻きスカート)姿だし、通りから聞こえてくるのは大抵ミャンマー語。他国や日本のそれと比べると、ひと目でわかる「インドっぽさ」「中国っぽさ」が薄いなあと、思っていました。

ミャンマーでは、よく菩提樹の下に仏様や土着信仰の精霊を祀っている。
インド人街の菩提樹には、ヒンドゥ教の神様がいました。
ここは「リトル・インディア」だと感じさせてくれる場所。

最近気づいたこと

1年間ヤンゴンで暮らしてみた今、私のダウンタウンに対する見方はちょっと変わりました。

ヤンゴンのダウンタウンを観光スポットとして楽しむなら、「ひと目でわかる中国(インド)っぽさ」を求めるよりも、「こっそり息づく中国(インド)っぽさ」を探してみよう、と。

ダウンタウンの建物の外壁には、建物名とその竣工年が刻まれていることがあります。建物名は、大抵その建物の持ち主やコミュニティの名前がついているので、(分かる人なら)その名前からいろいろなことが推測できるでしょう。

雑貨屋さんをのぞけば、ミャンマー雑貨とともに、街のスーパーでは手に入らない一部のコミュニティの生活必需品が並んでいるかもしれない。レストランのメニューをじっくり観察すれば、(分かる人は)○○国○○地方の影響を受けた料理があることに気づくかも。

ヤンゴンのダウンタウンにはまだ、「チャイナタウン」や「インド人街」ならではの色を全面に押し出した観光向けアピールが少ないんです。

年代物の建物に解説プレートはついていないし、名物料理の詳しい解説メニューを置いてる店もほとんどありません。そうした環境だからこそ、できる楽しみ方があるかもしれません。分かりにくいと感じるか、調べがいがあると感じるか。


英国領時代に建てられた、インド北西部出身のヒンドゥー教徒による建物


ということで、ヤンゴンのチャイナタウンやインド人街は、まだ多くの情報やガイド本が溢れていないぶん、自分なりの新たな発見や気づきを楽しめる場所だと思います。

私といえば、インドに詳しい人の案内がきっかけとなり、インド人街への興味がじわじわとわいてきたところなんです。「こんなところにインドの文化が!?」という発見が面白くて、最近ではひとりじっくり散策しつつ楽しんでいます。

知識がないので詳しいことまでは分からないけれど、街歩きを通して、行ったこともない国がちょっとずつ身近になっていくのが面白い。

私がダウンタウンで出会った“こっそり息づくインドっぽさ”も、これから書いていきたいです。

2015年9月22日火曜日

【ミャンマーの布】インレーのガーゼ買いました。


ミャンハウスの布売り場。わくわく…


ミャンハウスで生地を買う。


先日のブログで紹介したお土産屋さん、「ミャンハウス」。ここは、ミャンマーの布の宝庫です。みてくださいこの量! 布好きな人なら、何時間いても飽きないかも。

もちろん品数では市場に負けますが、店員さんにせかされることなくじっくりと布と向き合うことができる希少なお店なんです。商品が所狭しと詰まってる感じがなんともいえません。毎回宝さがしのごとく、好みの生地をじっくり選んでます。


ロンジー用につくられた布。

ここにあるのは、ミャンマー各地から届いた伝統的な織物です。なかでも圧倒的に多いのが、女性のロンジー(タメイン)用の布。布のデザイン(模様)が、ロンジーで着る仕様になっているんです。というのも、布を広げてみるとよくわかるのですが、下写真のように、布の上下でデザインや色が異なることがよくあります。

この布の場合、赤単色の上部分が腰の位置にあたり、ベージュ系の下部分がくるぶし側になります。個人の身長にあわせて生地をカットしやすいよう、デザインや配色が長めのほうが下になるのだと思います。これならとっても作りやすいですよね。さすがロンジーの国。

数パターンのデザインが混在する布
ちなみにこの布はテーブルクロスにしようと思って買ったものの、きちんと広げてみたら上下対象の配色デザインじゃなかったので、結局まだ使っていません…(これはこれでいいのかもしれませんが)。

もちろん、シンプルな単色やワンパターンのデザインのものもあります。買う時は、一度布を広げて全体の配色デザインをチェックしてみてくださいね。


ロンジー用じゃない布。

この店には、洋服や日用小物など、手芸に使えそうなシンプルな綿織物もたくさんあるんですよ。ロンジー用の布の場合、おおよそ丈100㎝×幅174㎝のロンジー1着分の長さで売られてますが、幅広い用途の布は、こんなかんじでロールで置いてあります。欲しい長さを伝えれば、カットしてくれます。

よく見かけるのは、シャン州のインレー湖周辺や、マンダレーのアマラプラなどの綿生地。今回わたしが買ったのも、インレー湖のコットン生地でした。

※2006年5月23日追記
この時に買った以下の「DJペイッ」と「O-Top アチィッアバー」の引っかき傷のようなデザインは、もとはマンダレーのアマラプラで作られているものだそうです(ただし、伝統的なデザインというわけでもないらしい)。
ここで取扱っていたのはインレー湖で織られたものでしたが、他店だとアマラプラ産のものもあります。

ビビッドな彩色の多いロンジー生地に比べ、ロール売りは淡い色合いが多い


買った布。

選んだのは、ナゾな名前の布「DJペイッ」(写真右)と、「O-Top アチィッアバー」(写真左)の2種類。

ペイッというのは綿布のことで、「DJペイッ」は普通のコットン生地です。淡いクリーム色ですが、丈夫に織られていて肌が透けません。用途は、夫の寝間着用パンツ。涼しげなデザインと、ほどよく風をとおしてくれそうな所が気に入りました。

「O-Top アチィッアバー」は、「DJペイッ」と似たような柄ですが、さらに薄く、まさにガーゼのような柔らかい肌触り。アチィッは「ひっかき傷、縞、條」の意味で、アバーは「薄いもの」の意味です。ヤンゴンでガーゼっぽい生地に出会ったのは初めてだったので、お買い上げ。

吸水性もよさそうだし、これでなにか夏の日用品を作ってみたいと思います。

どこか日本っぽく懐かしさを感じる、インレーの綿生地


ロール布の買い方。

さっきも書いたとおり、ロール状になった布は、欲しい分だけ買うことができます。これは私もまだよく分からないのですが、ミャンマーでは、布の長さに「カイッ」という独自の単位を使っています。

1カイッ=0.9144㎝。(丈はロンジー生地とほぼおなじ)。※2016年3月8日修正



今回の生地はともに2,000チャット/1カイッでした。

ミャンマーは本当にすてきな生地がたくさんあります。
自分でそれらを発掘していくのはとても楽しいのですが、情報があまりないのが残念。同じくミャンマー在住で布好きな方、ぜひ情報交換しましょう〜。

2015年9月18日金曜日

[ショップ]MyanHouse(ミャンハウス):何度も通いたくなるお土産屋さん

ミャンハウスの店内。とっても選びやすい商品ディスプレイ。

半年くらいまえ、ダウンタウン散策中に偶然みつけたお店「ミャンハウス」。

Local made(国内で作ったもの)を売るお土産屋さんです。とくにお土産を買う必要がないのに、近くを通ると、つい立ち寄ってしまう。ヤンゴンに「お土産店」は数あれどこういう店は、まだ多くありません。

なぜ何度も通いたくなるんでしょう?

それはきっと、お土産として誰かに贈りたくなるような商品がいっぱいあることに加え、自分自身が、普段の生活で使いたくなる魅力的なものがたくさんあるから。そしてもちろんそれ以外にも、この店がおすすめな理由があるのです。


1.コロニアルな雰囲気。最高の立地。

お店があるのは、ヤンゴンのダウンタウンに伸びる、パンソーダン通り。パンソーダン通りといえば、英領ビルマ時代の建物が今も多く残るエリアで、その建物群を見物したり、リノベーションによって生まれ変わったおしゃれショップやレストランなどが楽しめる場所。古本屋街としても知られています。

ヤンゴン観光に来た方は、きっとこの通りを訪れる機会があるはず。「ミャンハウス」はそんな最高の立地にあって、植民地時代の建物の1階にあります。

お店の入口。

コロニアルな雰囲気の床にも注目。英マンチェスターから運ばれたタイルとか…?


2.なんでもそろう。

ヤンゴンでお土産を買う場所といえば、ボージョー市場があまりにも有名。人気の理由は、もちろん立地がよいのもあるし、無数のお店が広い敷地にずらり並び、「ミャンマー土産」と呼ばれるものがひととおりぜんぶそろっているから。いちばん品揃えがよく、それなりに質のよいものがあるからだと思います。

そこに比べると品数も面積もありませんが、「ミャンハウス」では、お土産にしたいなと思う物のツボを、ひととおり押さえられている気がします。
例えば…

定番の布小物。ロンジー生地やストール、バッグなど
私はよくここで布を買います。
この日の買い物については、こちら

ヒスイのアクセサリーに宝石画、操り人形も。
木や貝殻を利用したトレーやカトラリー類、定番の漆小物
竹や籐で編んだ、カゴやトレーなど。女性は好きな方が多いですよね。私も…
ステンレスの器やお弁当箱。お土産にお弁当箱を買う人も(ブログで)よくみかけます

こんな感じ。店員さんに、日本人向けに店を紹介したいから写真を撮ってもよいか聞いたら、二つ返事でOKもらえたので存分にお見せできてうれしいです。
※ミャンマーでも、店内撮影NGのところがあるのでご注意ください。私はどローカルの店で写真勝手に撮ってたら、一度注意されたことがあるので、以降気をつけています…


ちなみに、よくお土産にされるけど、下記のようにこの店にないものは、別のお店で探してみて下さいね。

・クッキー等の食品:会社の同僚などへ。クッキーのおすすめは
 →「シュエバズン」のナンカタインクッキー

・少数民族の布のポーチ類(トートバッグなどはあります)
 →ボージョー市場にたくさんあり。

・ピッタインダウン等の張り子:今風に生まれ変わった張り子のおすすめは
 →「ポメロ」の張り子オブジェ

・ミャンマー文字やイラストのTシャツ 
 →ボージョー市場にたくさんあり。



2.ゆっくり選べる。

またまたボージョー市場と比べてしまいますが、ボージョー市場の各店舗では、ちょっとお店の商品を見ているとすぐ「何が欲しいの?」と言って、ぴったりくっついてきます。それぞれの店でいちいちそうなので選びにくい…

大抵、何を教えてくれるわけでもなし。「自分で選びますから」と言ってもまったく趣味の合わない物を引っ張りだしてどんどん薦めて来たり…。たまに、流暢な日本語や英語で商品説明してくれる店員さんもいるけど、聞きたいことあったら話かけるからほっといてくれないかなあ、と思います。

その点この店は、比較的自分のペースでゆっくり選べる!
(長居していると,そのうち店員さんがくっついてきますが…)
しかも、ほどよい広さに物がぎゅっと陳列されているので、見やすいし、選びやすいです。好きなものを、自由に手に取りやすい。気楽にじっくり買い物できる。なんて素晴らしいんだろう!



3.定価で値札がついている。

値段交渉で安く買えたりするのはミャンマーショッピングの楽しみですが、疲れることもありますよね。この店の商品には、ほとんど値札つき。逐一自分の目で確かめられるのもポイントだと思います。

価格はボージョーで購入するのとほぼ同じ。物によっては、他店よりリーズナブルなものも。例えば、ミャンマー伝統の織物(ロンジー布)は5,000〜50,000チャットくらい。手織りで手間がかかるものは高いですがどの店でも、質のよいものは同じように高いです。
ほか、
貝殻のフルーツピック一本1,000チャット〜。
竹編みのカゴ5,000チャット〜。
テーブルランナー2,000チャット〜。など。

わたしはこの「ミャンハウス」に月一度くらいのペースで行くのですが、行くたびに新しい商品があり、なくなっている商品あり、毎回発見があって楽しいです。店員さんも穏やかな若い女性が多く、こちらの質問にはいつも丁寧にこたえてくれます。

まだお店の知名度がないせいか、お客さんも多くはないのでゆったりとしていますよ。
ヤンゴンでお土産を探す機会があったら、ぜひ利用してみてくださいね。


MYAN HOUSE
No.56/58, Pansodan Road, Kyauktada Township, Yangon
TEL: 01-376501, 376943, 09-5157378 無休
※GoogleMAP上の「Lawkanat Art Gallery」そば Googleマップはこちら

2015年9月16日水曜日

【ヤンゴン百景13】電話をかけるときのミャンマー語

今日は、いつもと違う先生(学生さん)に
ミャンマー語を習いました。(有料です)

彼女は中国人なのですが、
幼い頃ミャンマーに住んでいた関係で
ネイティブ並みにミャンマー語が話せます。

私にとって、彼女にミャンマー語を習うことは
中国語を使う機会もできてちょうどよいのです。

また、苦手な英語で教えてもらうより、
ずっと聞きたいことが伝えやすいです。

でも、やっぱりちょっと理解できないのは、
彼氏同伴で待ち合わせ場所に来たこと。

なんでも、このレッスンが終ったら一緒に過ごすから
というのが理由だそうで。

予定開始時間よりだいぶ遅れて来たうえ、
「一緒にいってもいいよね?」
の事前のひと言もなしに。

レッスン中、同じテーブルで
向かい合って座ってました。

おいおい…

彼女の彼氏は韓国人なので、
日本語や中国語がわかるわけではないんだけど…

途中で、大きい声で電話(韓国語で)し始めたので
さすがに苦情をいおうかと思ったのですが
電話を切ると静かになったのでそのままに。
結局最後まで向かいに座って
ビルマ語の試験勉強をしていました。


とはいえ。

こういうことを気にするのって、
日本人くらいなのかな?

日本人が仕事場に彼氏連れて来たら
人格を疑うけれど、
アジア各国では、気にする人のほうが少ないのかも…

遅れて来たことに対しては悪いと思ったらしく
おわびに、とお茶代をおごってくれました。

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ミャンマーで日系の会社に電話するとき、
電話に出るのは日本語も英語もできない
ミャンマーの人だったりします。

私は何度かそういう経験があったので、
今日はこの対応を教えてもらいました。

ミャンマーでは電話をかけるとき、
まず自分の名前を名乗るという習慣がないため、
いきなりこういって大丈夫だそうです。


電話がつながったらまず、
電話に出た人の声から察して、

 アコー(お兄さん) または アマ(お姉さん)

と、電話の相手に呼びかけます。
そして、

・日本語の話せる人に電話を代わってもらえますか?
 チェーズーピュウユエ ジャパン サガー ピョータッテ

 ルーゴ ポウン ペ―ロッヤーラ?

 
といえば、日本語できる人に代わってもらえるはず。
誰か特定の人と話したいなら、
単純に、 ○○さんいますか? Mr.××( Ms.××) シーラ?
でよい。


 ・チェーズーピューユエ
  (またはチェーズーピュウビー) …すみません、
 ・ジャパンサガー …日本語
 ・ピョー …話す
 ・タッテ …〜できる
 ・ルー …人
 ・ゴ …〜に
 ・ポウン …電話
 ・ペー …渡す
 ・ロッヤーラ? …〜してもいいですか?


2015年9月10日木曜日

【ヤンゴン百景 12】パッションフルーツの季節です。

有機栽培の野菜を販売している「Green Hill」さんで買いました。
いろいろ買ったので値段は覚えていませんが、この量で1,500チャット(約150円)しないくらいだった気が。


今日は、私の大好きなフルーツを紹介します。
パッションフルーツって知ってますか?

とっても酸味の強い、亜熱帯のフルーツ。
日本でも、近年はジュースの材料などに使われていますね。

赤い表皮のものが主流ですが、
ミャンマーでみかけるそれは、表皮が黄色い。
(でも中身はほぼ同じ)

ミャンマーでは、パッションフルーツは
それほどメジャーな果物ではないものの、
旬の今は、青空市場などでチラホラみかけます。
8月頃からが旬で、カチン州やマンダレー、
シャン州など、ミャンマー東北部で穫れるようです。


果実はちょっとグロテスク?・・・だけど美味しい。

今日、買って来て台所に置いておいたら、
酸味のあるよい香りを放っていました。

ゴルフボール大〜にぎり拳ほどの大きさ。
半分に切って、中の果実を食べるのですが、
ぬるりとした果実はとってもみずみずしく、
果実というより果汁を楽しむ感覚です。

種がたっくさん入っているので
ひとつずつ吐き出すのはかなり面倒。
(好き嫌いがありそうですが)
種もガリガリ一緒に噛み砕いて食べるのも、
パッションフルーツの面白いところです。


以前パッションフルーツを買ったとき、
店先に並んでいるときはつるんとしていたのに、
翌日になって食べようとしたら、
表皮がしわしわになっていて驚いたことがありました。


左がシワシワになったもの。


そんなに早くダメになってしまう果物なの?
とも思いましたが、中味は問題なく食べられたのです。
その疑問が今日、
Green Hillさんに行って解決しました。

店頭に並んだパッションフルーツを物色していると、
脇に説明書きが貼りつけられてあり、
次のようなことが書かれていました。

“パッションフルーツの皮がシワシワになるのは、
追熟が進んでいるからで、甘みが増している証拠です”




なるほど!

そうだったのかあ。


ダメになったんじゃなくて、
むしろ美味しくなってたんですね。


さいごに、私がおすすめする
パッションフルーツの食べ方を紹介します。

ベトナムはハノイのホテルで、
朝食中にスタッフの方に教えてもらいました。

半分に切ったパッションフルーツに、
ヨーグルトを少しずつ混ぜながら食べる。

ただそれだけなのですが、最高の組合せ!
贅沢なヨーグルトソースです。

パッションフルーツはとても酸味が強いので、
酸味が少なくて甘い、
バニラヨーグルトがベスト。

果実が小さければ、逆にヨーグルトの上にかける。
ミャンマーにはバニラヨーグルトがないので
プレーンヨーグルトにはちみつを足しています。



果実を半分に切るだけで、フレッシュソースの完成。


ちなみにハノイでは、街角のあちこちで、
パッションフルーツの生ジュースの露店を見かけました。
ベトナムでは主流のフルーツなのかもしれません。


2015年9月9日水曜日

【ヤンゴン百景 11】アイロンクロスのLIVEレポ

会場には、おなじみのプラスチック椅子がずらり。いちおーこれで指定席です。


2015年8月1日(土)午後7時。

ミャンマー1の人気を誇るといっても過言ではない、
ロックバンド「アイロンクロス」のコンサート開始時刻になりました。

…なのに、この空き具合。
まだまだ始まる気配はありません。


私たちの席は、中レベルの指定席。
ギュウギュウに敷き詰められたプラスチックの椅子には
テープで簡易的に貼られた番号入りの紙がついていて、
それが指定席のしるしのようでした。

(でもこれ、開演して暗くなったら、まったくみえません。
遅れて来た人はどうやって席を探すのか…)



どうやら、いちばん前のアリーナ席は、VIP専用のようです。
明らかに熱狂的ファンではなく、
チケットもらったから(招待されたから)来てみた
って感じの人たちがポツポツと座ってます。

きっと、どっか別の場所にVIP控え室みたいなのがあって、
開始直前と同時に偉い人がぞろぞろやってくるんだろうなあ、
なんて妄想。


会場の両端の細長いスペースは、いちばん安い立ち見席。

ここにはやけにテンションの高い若者たちがすし詰め状態で
LIVEのはじまりを今か今かと待っていました。

いくら安い席とはいえ、
ほんとうにそこからステージが見えるの?
ってくらい、視界を機材が邪魔してました。




午後7時半すぎ。

ようやく会場が暗くなり、LIVEがスタートです。
メンバーが1人ずつステージにあがり、

一番最後に、ボーカルが登場です。

アイロンクロスのボーカルは、ぜんぶで4人。
全員、おじさんです。
(長年第一線で活躍している方々ばかり)

4人のボーカルはまとめて登場せず、
ひとりずつ出て来て、別々に自分の歌を歌うスタイルのようです。

私は「にわかファン」なのでそれぞれのことを
よく知っている訳ではないのですが、
このLIVEを見た限りの印象で書きます。
(似顔絵は、下に行くほど似てないです)


重低音が会場を包み込み、
観客のテンションもヒートアップしたところで、
トップバッターの、アーンゲさん登場!


リズムの取り方が、ぎこちなかったアーンゲ氏。
ちょっとお疲れ気味な印象でした

彼の歌を聴くのはこれがはじめてのわたし。
ハードロックな曲を歌っていました。
たぶん、アメリカのロックバンドの曲だと思われます。

ミャンマーの歌手やバンドは、
かなりの確立で海外歌手のコピーを歌っています。
(むしろ、完全オリジナルの曲のほうが少ない)

歌詞はミャンマー語で作り替えてはいるものの、
聞く人が聞けば、どこの国の歌かわかるのです。

なんだかちょっとお疲れ気味?
あまりイキイキとした感じじゃなかったです。




3曲ほど歌うと、次のボーカルへ。
中国系ミャンマー人のYワイン(ワイワイン)氏。

彼は、中華ポップスのカバーもたくさんしてるらしく、
中国生活経験のある私には、知ってる曲がどれくらい出るか?
というのも、LIVEの楽しみのひとつでした。

ちなみに1曲目に歌ったのは、台湾アイドルの曲でした。


Yワイン氏。
これ、彼がよくやるポーズ。LIVEでも披露!ナマで見られてうれしい!


ロックなアイロンクロスのボーカルですが、
彼自身は、ロックというより
「ポップス」調の歌が多かったです。
動きも少なかったし。




3人目は、いちばん若い(と思う)ミョージー氏。

彼はかなりのハイトーンボイスで、迫力があり、
めちゃめちゃロックな曲を歌います。

(ドラゴンボールZの主題歌を歌いそうなイメージ。)

彼の歌唱力は本当に素晴らしい!
月間ランキング1位になっていた彼のニューアルバム、
おもわず買っちゃいました。

歌とは関係ありませんが、
ネットで奥様とのツーショット写真を見たとき、
とても素朴で自然体のご夫婦で、素敵でした。


ミョージー氏。1ミリも似てません…
日本の70年代のシンガーってこんな感じだったのかも。


他のメンバーが、動きが少ないのに対して、
彼がいちばんステージ上でかけまわっていました。
立ち見席の近くまで行ってサービスしてたのも、彼だけだった。

 お客さんも、彼のときが一番盛り上がった気がします。




そしてトリは…、ミャンマー音楽界の重鎮(?)、
レーピュー氏です。
今回のLIVEでいちばん楽しみにしていた歌手です。
彼の声を、ぜひナマで聴いてみたかった。

最近ずっと長髪だったのに、坊主になってたレーピュー。
その理由をミャンマー語で話していたようですが、
何て言ってたかさっぱり。きになる…

私がミャンマーポップスに興味をもつ
きっかけになったのが、この人の曲。
ハスキーで重量感のある彼の歌声に魅了されました。

ミャンマーにもこんな歌手がいるんだ! と、
うれしくなりました。

彼の存在を知ってからは、
少しずつ他の歌手の曲も聴くようになり、
ミャンマー生活の楽しみが増えた気がします。

残念ながら、わたしがいちばん聴きたかった
最新ヒット曲はおあずけ。

レーピューも、動きが少なく、
ずーっと座って歌ってたなあ。
ギターで弾き語りしてほしかったなあ。


ところで、他のお客さんたちが
LIVEをどう楽しんでいるかというと…

大カラオケ大会状態です。

どの曲も広く知られた曲ばかりのようで、
毎回歌手とともに皆熱唱。

歌手のパフォーマンスを一方的に観るというより、
一緒になって歌って楽しむ人が多かった。

憧れのスターが目の前にいる!という興奮は
あまり感じられなかったような。

むしろ…温泉旅館でのカラオケ宴会
みたいな雰囲気すら感じました。

歌い疲れたり、知らない曲の時は、
おしゃべりしたりお酒飲んだり、タバコ吸ったり…。

ロックバンドのLIVEなのに、
幼児からお年寄りまで家族揃って来ている姿も
結構見かけました。



LIVEは、この4人が3曲ずつ歌い終わった後、
さらに3回転くらいそれぞれが持ち歌を披露。
午後10時を過ぎても終る気配なし…

さすがに私たちは疲れてしまい、
終了前に会場を後にしました。

いったい何時までやっていたんだろう…


次は、イエイーアウンという
若手男性歌手のLIVEを狙っています!