2015年4月28日火曜日

【ヤンゴン百景 2】パダウの造花と、よく似た別の花

パダウを髪飾りにしていた、魚売りの女将さん

前回のブログ記事

【ミャンマー】市場で,季節の花パダウを買う。


で、ミャンマーの人々に愛される花「パダウ」
のことについて書きました。

上の写真は、市場の帰りに撮影したもの。
あまりに美しかったので、声をかけてしまいました。
生花を日常的に髪に飾るなんて、
とても素敵。
南国ならでは、という感じがします。


造花のパダウ


さて、パダウは4月の水掛け祭りの頃に咲くので、
(ティンジャン/ミャンマーの正月)
正月を祝う花としても親しまれているようです。

3月も半ばになると、
市場やスーパーにパダウの造花が出まわり、
店先や自宅、車の中はもちろん、
公共施設などあらゆる場所が
造花のパダウでデコレーションされます。

咲く時期が短くとても儚い花だけに、
造花はかなり需要があるでしょう。

正月の装飾に使われる造花は2種類あって、
ひとつは濃い黄色の、
外観が比較的パダウに似ているもの。
この車に飾られてるのも、それ。


ダッシュボードの上に、パダウの造花を飾る人は多い

で、もう1種類が、
この垂れ下がった藤のようなかたちのもの。


これ・・・パダウかな?
何だか違うような気もするんだけど、
結局確認できてません。


パダウに似た別の花


同じく4月前後、ヤンゴンの街中では、
黄色い花をつけた別の木をよくみかけます。
わたしははじめ、
これらの木をパダウと勘違いしていました。

まずは、ムーワという木。



葉っぱが少ないので、遠くから見ると、
黄色くなったイチョウの木のよう。
花が、藤のように垂れ下がっています。
(もしかしたら、上の造花はこれ?)

木自体も大きいので、見応えがあります。
しかも、パダウと比べて咲いている期間が長い。
これを何本かまとめて植えたら、
いい花見スポットになりそうなのになあ。




もうひとつは、メーザリー※という木。
これは花の大きさはパダウと似てますが、
花が空に向かって伸びています。

※追記 2015年5月4日
別のミャンマー人に、
「いやいや、これはセインパーンという花だ」
との指摘を受けました。
どっちが本当かまだ未解明です…


下が、パダウ。
花の付き方が違いますね。



こんな感じで、ミャンマーの4月は、
きいろい花でいっぱいです。

【ヤンゴン百景 1】市場で,季節の花パダウを買う。

街のいたるところでみかけた、満開のパダウ

ミャンマーでは、4月の水祭り(お正月)前後、
パダウという木に花が咲きます。

暑い暑い夏期が終わりに近づき、最初の雨が落ちると、
それがパダウの咲く合図なのだそうです。
え〜、ほんとに?と思っていたら、ほんとにそうでした。

黄色くて小さい花ですが、大きな木にたくさん咲き、
しかも同じ時に一斉に咲くので、迫力があります。

でもすぐに散ってしまうので、楽しめる時間はほんの少し。

ヤンゴン中心部でも、パダウの切り花が市場に並ぶと、
皆それをこぞって買い求め、店先や車、サイカーに飾ったり
女性は髪飾りにしたりして楽しんでいます。
私も、パダウを買ってみたくなりました。


「いくら?」「500チャット(約50円)」

「(髪飾り)きれいですね。」



はじめて間近で触れたパダウは、
想像以上に香りが強い。
ジャスミンをもっと濃厚にしたかんじ。


ミャンマー人の友人がこう言いました。

「パダウは夏の終わりの
最初の雨がおちたとき、必ず咲く。
美しく咲いて私達を楽しませてくれる。
咲いてから散るまで
本当にあっと言う間だけど
ミャンマー人はそんなパダウの姿に感動し
パダウのように生きたいと思っている。」

パダウが咲いたときの街の様子と、
彼女のその言葉から、
パダウは、
ミャンマーの国花ではないものの、
ミャンマー人にとってかけがいのない、
愛してやまない花だということを、
深く実感したのでした。


私がパダウを買った店は、バナナ売りが本業だったみたい。

その午後、
突然、どしゃぶりの雨。


今日街へでてみると、
やはり大量の花が落ちてた。
ほんとに、
あっという間に散るんだなあ…。

地面はもちろん、
家の屋根や車のボンネットが
黄色く彩られ、
それはそれで、美しかったけど。




雨が降る前と後を比べてみると、
格段に黄色の鮮やかさが
抜け落ちたかんじ。

昨日は車に乗っていても
遠くの木まで黄色く染まっているのに
気がついたのに、
今日は全然目に入らなかった。

降る前

降った後

もし国外からミャンマーに来て、
何日間かの滞在中に
パダウを見る機会があれば、
それはとてもラッキーです。

続く →【ミャンマー】パダウの造花と、よく似た別の花

2015年4月26日日曜日

中国の友、陶磁器を語る。


1週間前、友人夫婦の新居に遊びに行った。
二人は中国人カップルで、
仕事の関係で東京に住んでいる。

私は妻のAちゃんと先に知り合い、
その後、夫のB君とも何度か会っていた。

私のほかに、中国語学習仲間のCちゃんとD君も
一緒に新居に行くことになっていた。

当日、私は久しぶりの電車に戸惑い、
集合時間から45分も遅れて到着。
感動の再会どころじゃなくなってしまった。




Aちゃん夫婦の新居は、とても広かった。
そして、とにかくテレビが大きかった。



Aちゃんが揃えてくれた材料で、
みんなで餃子を作った。
Aちゃんの作った皮はもちもちで、
よく伸びる。さすが中国人!

いっぱいできた♥

餃子のほかにも、
たくさんの中国家庭の味をふるまってくれた。

ありがとう、Aちゃん&B君!


家庭料理の数々
で、これがゆであがった
ぷるぷるのモチモチ餃子〜
つるんっと入るので、
何十個も食べました。






で、この日新たにわかった嬉しいこと。
それは、B君ことヤンヅが、
実は陶磁器が好きだったということ。

引っ越したばかりで食器がないので、
紙皿を使ってねという話のあと、

「中国で青花釉裏紅の食器セットを買ったから
次来たときは大丈夫だよ。」

という発言。

えっ
わざわざ中国から運ぶの?
という流れになり、
器に対してこだわりがあることが
判明したのでした。












わたしは3年前まで
何年か中国に住んでいたのですが、
陶磁器に興味を覚えたのは1年前。

中国=磁器、のアタマが全くありませんでした。

ヤンヅは、わたしたちに、
簡単に磁器の歴史を教えてくれました。
そして、自分が購入した青花釉裏紅とは
どういうものかも、説明してくれました。

そうか、
景徳鎮という場所があったか。


ミャンマーからは、
なかなか気軽にはいけないなあ…


「次にいーごん(私のこと)が帰って来たら、
一緒に上野の博物館へ行きましょう。
中国のいい磁器がたくさんあるよ。」
とB君からの提案。

私は、陶磁器は使うもので、
鑑賞するものとしてはほとんど見たことがないけれど、
B君たちと一緒だったら、
また新たな発見がたくさんありそうです。

楽しみ!



2015年4月21日火曜日

【旅】石川県金沢市① 金沢観光が楽しい5つの理由。

「はくたか」の車窓から見えた、日本アルプス。

2014年5月17日(土)〜5月19日(月)
※別ブログの記事を少しずつ移動中です※


仕事で石川県金沢市へ。

興味があった街なので
ついでに観光してきました。

自分の誕生日と重なったため
奮発して2泊。
久しぶりのひとり旅
どんなふうに時間を使おうとも
誰かともめることもありません。

ひととおり観光スポットを巡り
金沢ならではの食べ物や
九谷焼きをはじめとした
器の数々を物色。

一番時間を費やしたのが、器の店。

その話はまた別にするとして
ここでは、私が旅で
「金沢市ってスゴイ!」
と感じたことを中心に
書きたいと思います。

金沢市は、
誇り高い歴史と伝統工芸
豊かな食文化とアート
そして緑に囲まれた、
本当にすてきな街でした。

そんな街の魅力を
バスと徒歩だけで堪能できます。

さすが観光都市。
しっかりしてる!

叶うことなら
一度ここに住んでみたいくらいです。









***


その①
ごろん、朝の通学、開かれた場所
金沢21世紀美術館



街に溶け込んだ美術館、
という印象を持ちました。

門 や 柵 がないのです。
敷地内には比較的どの角度からでも
自由に入れてしまう。

こういう美術館ははじめでで
びっくりしました。

休館日や開館前後の時間も
建物の中には入れないけれど
敷地の中に入れるため
外に設置された作品は
触れることができます。

平日の朝、小学生からサラリーマンまで
当たり前のように敷地内を
横切って通学・通勤していました。


ここが通学路かあ。いいなあ。


建物の中に入ると、
その開放感に圧倒されます。
壁面がガラス張りのスペースは
建物の中にいながら、
180度のパノラマで
芝生の緑と空を眺められます。

さすが名建築家の設計だけあって
エレベーターの上下運動も
なんだかおしゃれ。

内装のレイアウト(?)のせいか
作品を見ている来場者が
自分の視界の焦点に合う
タイミングが多い。
それがアート鑑賞の一部
のようにも思えました。



この開放感!建物にいる圧迫感がまったくありません。




ごろり昼寝タイム。


この建物を設計したとき、
まちに開かれた公園のような美術館
を目指して造られたそうです。

美術館はおもに
展覧会と交流のゾーンに別れ、
展覧会ゾーンは有料で
交流ゾーンは無料です。

この交流ゾーンには、
いくつもアート作品が置かれてあって
ほんとうに「公園」で遊ぶように
いつでも気軽に触れることができます。

交流ゾーンは、年末年始以外
ほぼ毎日開放されているようです。



いちばん人気のアート作品「スイミング・プール」を、上からのぞくひとたち。

展覧会ゾーンも、適度に全部
見てまわれる展示量がよかった。

たいてい美術館の展示は
最後のほうは疲れ果て
投げやりな見方しかできないので。

あと、学芸員さんたち
(ボランティアスタッフ?)
の、お客さんへの声かけが
とても印象に残っています。

気軽に来場者に話しかけ、
展示物の説明をしてくれました。


こんなに素敵な空間で
日常デートをしている高校生。

なんてうらやましいんだ!



夜の美術館もまた素敵です。

    

***



その②
太っ腹な無料開放タイムあり
兼六園


限られた時間の中で、
たくさんの観光スポットを見に行くのは
なかなか難しいですよね。

金沢が誇る日本三名園の
「兼六園」は、
朝7:00に開園(夏期)
するのですが

この開園前に、
無料で兼六園を楽しめるんです。

私が行った5月は、
朝 5:00〜7:00 が
無料開放時間。

(開放門は限定されている
ので事前確認が必要)

つまり有料となる開園15分前に
外に出ればよいのです。

スゴイですよね。

いちばん観光客が多い場所を
早朝だけとはいえ、
無料開放してしまう潔さ。


サギ(?)が置物のようにじっと動きませんでした。


私の場合、
兼六園に隣接する
金沢城公園から歩いて向かったので、
兼六園に着いたのは朝6:45。
ちょうど無料開放が終る時間でした。

残念!

この時間で利用している人は
けっこうたくさんいるみたいです。
(開門を待っている間、
園内から何人も出てきたので)

冬は厳しいかもしれませんが
夏は涼しい時間帯で見られる上
混雑もなし。
早起きは三文の得ですし
良いこと尽くしです。







***

その③
最高の朝ラン・スポット
金沢城公園


加賀藩主・前田氏の居城跡。

有料の箇所もありますが、
入園は無料です。

朝7:00の開門
とはなっていますが、
朝5:00から入れます。
(季節により異なる)


広いです。
東京の皇居東御苑みたい。



朝6:00。ほとんど人がいません。

私は朝5時半に起きて、
ホテルから徒歩でいきました。

私が宿泊していたのは香林坊という、
公園に近いエリアだったので、
徒歩15分ちょいだったと思います。

コンビニでおにぎりを買い、
この広い芝生を独り占めして朝食。

気持ちいいです。


観光客もいましたが
散歩したりランニングしたりと
地元の方が多いようです。
東京では皇居周辺ランニング
が定着していますが、
東御苑の中には入れません。

ここでの早朝ランニングは、
車はもちろんすれ違う人さえ
ほとんどいません。

最高だと思います。




芝生は入ってもよいみたいです。






私はひたすら歩いただけですが、

早朝散歩、
じゅうぶん気持ちいい!





公園内は、大規模な改修工事が
行われているようでした。








金沢城公園 公式サイト
http://www.pref.ishikawa.jp/siro-niwa/kanazawajou/index.html



金沢城公園と兼六園 (開館案内など)
http://www.pref.ishikawa.jp/siro-niwa/japanese/info.html#soucyou




兼六園から金沢市内を一望




***

その④
加賀藩の美的感覚に触れる
ひがし茶屋街の「志摩」



金沢市内には数カ所の
茶屋街があります。
ひがし茶屋街は、
カフェや雑貨屋さんが並ぶ
女性好みのスポット
と聞いていました。
なので、この通りをみたときは
質素さにびっくり。





今風の看板やポスターなど
一切なし。

何もないただの古い街並み
にも見えます。
しかし、実際には確かに
お店がずらっと並んでいるのです。

私個人的には、街並み以上に
雑貨屋さんの品物に
とても期待していたのですが
好みのものには出会えず。
結局ここには
1時間もいませんでした。



ここで印象に残るのは
「志摩」という
国の重要文化財に指定された
お茶屋の見学です。
(有料)

そもそも
「お茶屋」という場所が
どういうところなのかさえ、
私は知りませんでした。

でも、
ガイドブックに載っていた
「志摩」の写真に一目惚れ。

赤いんです。

壁が。



管理されている方の説明に耳を傾ける見学者。

お しゃ れ 〜 !


これが江戸時代に?

加賀藩の美的センスに
脱帽です。


お茶屋というのは、
歌や踊りを楽しむ場所だそうで、
店の中には琴や琵琶、三味線
などが保管されていました。

舞や歌曲、
茶の湯から俳諧など
非常に文化的な遊びが
繰り広げられていたらしい。

だから芸妓さんにも
高い教養と技能が要求され
遊びに来るお客さんにも
同等の知識が必要でした。

また、酒は出しますが、
料理は店では作らないそうです。
(必要なときは仕出し)

管理者の方の説明では、
この店は朱色の壁だけれど
群青色の真っ青な壁もあるとのこと。

あとで調べたら、
朱色の壁は
芸妓さんの姿を艶やかに映すため
全国各地に見らますが
群青の壁は
加賀藩特有のものだそうです。


***



その⑤
500円で買える!
北陸鉄道の1日乗り放題パス


金沢の街は、
地下鉄こそないものの、
バス路線が市内に張り巡らされ
少なくとも観光では全く
不便を感じませんでした。

北陸鉄道の1日乗り放題パスは、
主要観光地が中心の3路線以外にも
北陸鉄道のバスなら全部乗れます。
大人500円。
すごく便利です!
金沢観光の際は利用をおススメします。