リビングには合わない気がして、寝室の向かいの壁に。 |
写真「The long, long Burmese day」
ミャンマー新年の連休前に、一枚の写真を買いました。
お茶屋さんなのかギャラリーなのか謎の場所、「The tea factory」で開催された、Yangon zayというイベントに足を運んだときのことです。
建物2階にあがってみると、かなり高価でゴージャスなインテリアショップになっていて、その一角に、たくさんの古い写真が飾られていました。大半はミャンマーが英国領ビルマだった頃のもので、当時の王族や市民、踊り子などの人物写真に建築物、パゴダなど。
どれも非常に美しく撮影されていて、魅力的なものばかり。本来の目的のイベントよりも、写真を見てまわるほうに専念してしまいました。フレーム付きで1枚45ドル〜。私でも思い切れば買える価格にかなり悩みましたが、結局この日は思いとどまりました。
それでもやっぱり欲しくなり、再び訪れて購入したのが、上の写真です。1891年に撮影された、「The long, long Burmese day」というタイトルの一枚。人生で初めて買った写真!
イギリス人が椅子で思いのままにくつろいでおり、インド系(?)の召使いが彼らをうちわで扇いでいるというもの。飼い犬たちも、ご主人様の傍で昼寝しています。
撮影された1891年は、ラングーンが英国領ビルマの首都となって5年が経ち、すでにインドからの労働者が街にあふれていた頃。カンドーヂ湖とインヤ湖の北側に裕福な住宅街が形成され、軍人や富裕層の社交場「ペグークラブ」も出来ていました。
一見のどかな写真だけれど、その時代背景にも思いを巡らさずにはいられません。きっとこの先日本に帰国しても、これを見るたびに、ミャンマーの歴史を思い返すのではないかなあと。
ジョージ・オーウェルの小説「ビルマの日々」
社会に出てからあまり読書をしなくなった私。彼が有名な作家とは知らなかった…。
1903年、英領インドのベンガルで生まれたオーウェルは、1922年にマンダレーのインド警察訓練所に入所し、ビルマ各地で勤務しました。1927年にイギリスへ帰国後、警察を辞めて作家活動を開始。1934年に「ビルマの日々」を出版。その後、彼の代表作となる「動物農場」「1984年」などを出版。1950年、46歳で亡くなったそうです。
小説「ビルマの日々」は、ヤンゴンが舞台。植民地下のビルマに赴任し、
(追記:このブログを読んだ方から教えていただきました。小説の舞台となっているチャウタダは、実際のヤンゴンのチャウタダとは別物で、架空の場所なのだそうです。そして、ヤンゴンでもないそう(そういえば、ラングーンだという表記はありませんでした…))
主人公の男性は犬を飼っていたこともあり、私は「The long, long Burmese day」の写真を初めて見た時、この小説をモチーフに撮影されたものなんじゃないかと考えました。
しかし、写真に付記された情報が正しければ、1891年の撮影なので、小説の出版よりだいぶ前(作者すら生まれてない)。双方の関連性はわかりませんが、私は小説を読んで間もない時にこの写真と出会ったため、ちょっとした運命を感じたのでした。
「The tea factory」で売られていた写真は、「Art prints Myanmar」というサイトで購入できるようです。
写真以外にも、昔の地図やイラストレーションなどかなり種類が豊富!自分の職場や自宅のあるエリアが当時の写真で残っていたら、ラッキーですよね。
Art prints Myanmar
https://sites.google.com/site/artprintsmyanmar/
余談ですが、ヤンゴンのサヴォイ・ホテルの館内に、とても美しい熱帯植物画が飾られています。ホテル1階のトイレ傍にあるのですが、いつもここを通るたび、素敵だなあと思っていました。それがなんと、このサイトの商品に同じものを発見。うれしい!
どれを買おうかじっくり考えて、帰国前に手に入れる予定。
ここでは素晴らしい制作物がたくさん閲覧できるので、ネットで見るだけでも楽しいです。興味がある方は、ぜひのぞいてみてください。