ロンジー(!)で、自転車通勤してるらしい。巻き込みにはご注意を! |
1年半ぶりに地元へ。
7月14日から先週末まで一時帰国し、
実家にも顔を出してきました。
私の地元は、宮崎の北のほう。
東京からは、飛行機で宮崎空港に飛び
空港から特急電車で1時間、
さらに車で20分ほどかかります。
山と川に囲まれたかなりの田舎で、
最寄り駅(ウチから車で5分くらい)には
一日3回くらいしか電車がとまりません。
実家のある場所はさらに山深く、
携帯電話の電波も限定的。
いつもは両親の2人暮らしなので、
インターネットもつないでいません。
我が地元の風景。山、川、山。線路はほぼ“飾り”。 |
山奥の田舎にも技能実習生が!
驚いたことに今、
そんな宮崎の田舎に
4人のミャンマー人が暮らしています。
日本における新たな働き手として
ニュースでも話題の「技能実習生」です。
実習生の職場は、奇遇なことに
私の母の勤め先の工場でした。
数ヶ月前、母からLINEで突然
「ミャンマーの人はどんな食べ物をあげれば喜ぶ?」
と送られてきた時はたまげた。
当時、
実習生の出勤を目前に控えている
ということだったので、
とりあえず挨拶の言葉を教えると、
母は見事、それを実践。
「最初に会った時、
ミンガラーバって言ったら、
笑って返事してくれたよ。」
その後も、
「鶏のからあげは好きみたい」
「お米はよく食べるって!」
「シュークリームはすごく喜んだ」
と、
彼女達の食事情が届きました。
母とのやりとりから、
・4人全員が女性(20代と30代)
・出身地域はバラバラ
・日本語はコミュニケーションとれる程度
・アパート1室に4人で共同生活
・ミャンマーの家族に仕送りしている
などの情報もわかってきました。
田舎での実習生の生活。
彼女たちの日本での共同生活は、
決して余裕のあるものではないようです。
アパートは、工場まで自転車で15分。
通勤で使えるバスも電車もないので、
基本的に自転車移動です。
(地元の人はほぼ100%、車移動。
本当にまあ、
よくここまで来てくれました。)
地元の町には、19時に閉まる
小さいスーパーひとつしかないので、
定期的に、日本人の同僚が交代で
買い出しに連れていくんだそう。
物価の高い日本では、
食費も相当節約しているので、
自宅で作る米や野菜を
差し入れする方も多いみたい。
田舎の工場ですから、
超・地元密着型の職場環境。
実習生達は真面目でよく働くので、
職場のほうでも一丸となり
彼らの生活をサポートしようと
いろいろ工夫しています。
勤務している他の社員さんも
同じ地域に住んでる人たちばかり。
ずっと、みんなで助け合って
働いてきました。
私が子どもの頃は、
同級生のお母さんの多くが
その工場で働いていたものです。
そして今、私の同級生たちが、
たくさん勤めている。
そういう場所です。
実習生にミャンマー食材を!
そこで私も、帰国にあわせて
実習生たちへお土産を、
買っていくことにしました。
彼女達は何が欲しいか
母に聞いてもらったところ、
「モヒンガースープの素」
とのリクエストがありました。
ミャンマー国内のミャンマー人曰く
「モヒンガは、外で美味しく新鮮なものが
いつでも食べられます。
市販のモヒンガスープの素を買うのは
海外在住のミャンマー人だけですよ。」
たしかにそうなんでしょう。
それでもヤンゴンのスーパーには、
いろんな種類のモヒンガスープが並ぶ。
それだけ海外に出る人が多いのかな。
とにかく、貴重な機会だし、
私は持てるだけのミャンマー食材を
ヤンゴンから宮崎へ運ぶことにしました。
2年間のヤンゴン暮らしをもとに、
厳選した“ミャンマー食材”みやげについては、
また別に書こうと思います。
…とはいえ、実際に重たい土産を
宮崎まで運んだのは我が夫君。
ありがとうございます。
結果は又聞きですが...
すごーく喜んでもらえたとのこと。
思いかえせば10年前、
私が中国に留学したのとほぼ同時に
母の工場には初の外国人となる、
中国人の王さんが入社しました。
そして今回、
私がミャンマーに渡ったタイミングで
今度はミャンマー人実習生が
やってきたのです。
ちなみに工場には、
王さん夫婦と実習生以外の
外国人はいません。
ただならぬ縁を感じてしまう。
「ちー(私)のおかげで、
外国人との話題ができていいわ」
と、母。
故郷を出てはや10数年。
さらに母国を離れていてもなお、
こんなかたちで役にたてるのは
うれしいです。