2015年6月23日火曜日

[ヤンゴン百景 9]中国とのつながりを感じる食材

ミャンマー米麺のひとつ、マンダレーミーシェッ。朝ご飯に食べることが多い。


その1 ミーシェッ(米麺)


ミャンマーには、中国語をそのまま充てた名前の食材が、
いくつかあることに気づく。

その代表格に、「ミーシェッ」がある。
ミーシェッとは太めの米の麺を指し、その名前は、
中国語の米麺(ミーシエン)から来ていると思われる。

中国で米麺といえば、雲南省が有名で、
なかでも「過橋米線」が名高い。
橋を渡って食事を届ける時に冷めないよう、
鶏ガラスープの表面に油で膜を張り、
アツアツのまま食べられるようにした
というのが、その名の由来と聞いたことがある。

ミャンマーに中国の影響を受けた料理がたくさんあるが、
なかでも雲南省と接するカチン州やシャン州、
中国系移民の多いマンダレー周辺の料理には、
中国料理との接点が非常に多いと思う。

上の写真の「マンダレーミーシェッ」は、
ピリ辛の米麺料理で、蒸し肉とフランスパン風の具、
パクチーやネギなどと和えて食べる。
スープなしのタイプが一般的だそう。
私もつい最近、マンダレーミーシェッを食べることができた。
ミャンマー麺の代表格であるモヒンガーや
シャンカオスエ等に比べると、こちらのほうが辛い。

朝からこんなの食べられるなんて、胃が丈夫なんだなあ。


手に持っているのが、オースンという野菜。カチン州ではメジャーな食材らしい。


その2 オースゥン(莴笋)


市場でアスパラ売りの写真をフェイスブックに投稿したら、
それを見た中国に詳しい先輩が、
「アスパラの奥に写っているのは、莴笋じゃない?」
とコメントしてきた。

莴笋(ウォースン)とは、一見するとウドのような外観で、
シャキシャキの食感を生かして冷たい前菜にしたり、
さっと炒めて調理することが多い。

私も大好きな中国野菜の一つ。
でも、実際に自分で調理したことがなかったため、
市場で売られているのに全く気づかなかったのだ。

早速写真を撮った場所へ行き、莴笋を購入した。
売っていた女性に、ミャンマー語名は何なのかと聞くと、
なんと「オースゥン」と言うことが判明

この市場はヤンゴンのチャイナタウンにあるのだが、
ここ以外で、この野菜を売っているのを見たことがない。
チャイナタウンの中華系の人々に好まれているのかも。
一束3本で1000チャット。高級食材だった!



ちょっとしなびた感があるものの、
千切りにしてごま油であえたら、
あの中国の食堂で食べていたのと同じ食感!
美味しかった〜。ひとり感動。


そして今日、お昼に入ったカチン料理の店。
目にとまったのは、オースゥンのサラダだった。
やっぱりカチンではメジャーな野菜なんだ!と実感。

店員さんに、この野菜は近くの市場で手に入るのか聞くと、
売っている場所はそれほど多くないそう。
そして「この野菜は高いんだよ。」と付け足し。

そのオースゥンサラダは、
ひと皿3000チャット(約300円)もした。
たしかに、普通の食堂の料理にしては高い…
それでも、カチン料理という物珍しさから、注文してみる。



びっくりするほど辛い!
あんまり辛くて、目が飛び出そうになった。
美味しいけれど、一皿完食するのは断念。
大量のお茶を飲んでごまかしつつ、
オースゥンのシャキシャキ感を堪能した。


中国に住んでた頃、日本がいかに中国の影響を受けた国か
日々の生活で実感していたけれど、
ここミャンマーの生活でも、端々で「中国」を感じている。

(言うまでもないけど)
大きな国なんだなあ、中国って。

2015年6月17日水曜日

[ヤンゴン百景 8]同居人イモリについての考察。



ミャンマーに来た当初、
夜になるとどこからか

チッチッチッチッ…

鳴き声が聞こえてくるので、
ずっと外の鳥が鳴いているのだと思っていた。


ある日、
日本人の知人とレストランで食事していたとき、
またあの鳴き声が聞こえてきた。

すると知人が、
「あれはヤモリですよ」とニッコリ。

びっくりした。
ヤモリがあんなに大きな声で鳴くなんて。

時々、ヤンゴン在住日本人との話の中でも、
ヤモリのことは話題になる。

彼らのことを悪く言う人に、会ったことがない。

見た目はトカゲやヤモリと変わらないのに、
なぜだろう?

子どもの頃、ヤモリが遊び道具だったわたしにとっては、
イモリも同様に怖くないし、気持ち悪いとも思わない。
でも、両生類やは虫類が苦手な人にとっては、
家の中に何匹もヤモリがいるって、
けっこうツラいんじゃないだろうか。



しばらくヤモリと同居してみて思ったのは、
彼らは、人間と同居する術を心得ているということだ。

もちろん、
「家の害虫を食べてくれる存在」として
広く知られているのは大きいと思う。

でもそれ以上に、
人間との距離の取り方がうまく、
人間を不快にさせない方法を知っている。

わたしがそう感じる理由としては、次のようなことがある。


家の中を徘徊しているからには、
そこにいるエサ(虫)を捕って食べているはずなのに、
その姿を見せたことがない。
(わたしがたまたま見かけないだけかも知れないけど)


人間が怖がらない距離間(天井等)で、姿をみせる。


その動きから、何も考えていないように見える。
(姿を見せるときは、大抵じっとして動かない。
 こちらがヤモリに近づこうとすると、
 ささっと逃げて攻撃しようとはしない)


姿は見せないけれど、時々鳴いて
「ここにいるよ」アピールをする。
(姿が見えないと気になる。
 時々鳴き声が聞こえると、何だか安心する)


鳴き声がは虫類らしくない。


色が白い。
(白ヘビとか白ゾウとか、
 白いとなんだか有り難いもののように感じる)


など。


でも、そんなヤモリたちも、
ごくたまに、想像もつかない登場の仕方をして、
私たちの心臓を止めそうになる時がある。

夫の場合は、
窓の開閉ハンドルを握ったと同時に、
窓に隠れていたヤモリが、足下にポトッ。


私の場合、
トイレにてホルダーのペーパーをひっぱった瞬間、
トイレットペーパーと一緒にヤモリが飛び出してきた。

しかも、ポトッと落ちるのではなく、本当に飛んだのだ。
ホルダーから、トイレの出入口ドアまでひとっ飛びし、
こちらが白目をむいてる間に消え去った。

あとから考えてみると、
この時わたしのほうに飛んできていたら、
トラウマになってヤモリ嫌いになってたかもしれない。


明後日の方向に飛んでくれたのは、
もしかしたら、計算の上でのことなのかしら。

何も考えていないようにみえても、
実はけっこう、同居人に気を使っていたりして。

2015年6月16日火曜日

[ヤンゴンめし]自宅編:美味しいヨーグルトはどこだ?

ヤンゴンの主要スーパーで買えるヨーグルト、
「YOON」(120g)350チャットと「WALGO」(180g)750チャット


ヤンゴンで買えるローカルのヨーグルトは、
基本的においしくない、と思う。

(普段食べている方、ごめんなさい。)

ヤンゴンで暮らしはじめた当初、
よく見かける茶色いツボ入りのヨーグルトを試してみたら、
酸っぱいバリウムみたいな味だった。

購入したのは、ヤンゴン1の高級スーパー
「マーケットプレイス」。


それ以来、どうしても食べたいときは、
タイやヨーロッパ各国からの輸入品を買っている。

輸入品だけあって、どれも高い!
日本の「ブルガリアヨーグルト」サイズになると、
ヨーロッパのものが主流で、1つ(日本円だと)500円以上。

オーガニックの国産食品を扱う「Sharkys」や「Yangon Bake house」なら
ホームメイドのヨーグルトがあるけれど、価格帯はほぼ同じ。

ミャンマーでは、おいしいヨーグルトは贅沢品。


そう考えていたわたしが、
ふたたびミャンマー産の安価なヨーグルトを
試してみることに。

もしかしたら、私があのとき買った壷入りヨーグルトは、
たまたま欠陥品に当たってしまっただけなのかも。

そう信じて!


昨日「マーケットプレイス」で上写真の2つを見つけ、
(たいていのスーパーで売られるのがこれ)

陳列棚から手に取った瞬間、残念なきもちに。

(高級スーパーなのに)泥のような汚れがついてる。
しかも、同じ商品ぜんぶに。

工場内ではなく、出入荷の際に汚れたんでしょう、
でも、ハイクオリティを謳う、高めの値段設定の店なんだから
せめて棚に並べる際に拭いてくれるといいんだけど…

(青空市場などでは、自分で洗い落とせるものなら
 いくら汚れてても気にならない。)


自宅に戻り、恐る恐る、実食。

フタを開けたときの様子が、なんかおかしい「YOON」。
「WALGO」は、フレッシュ感があって美味しそう。

左がYOON」。表面が固まっています。

まず、「YOON」。
やっぱり、美味しいとは思えない味。
壷入りと同じく、すごく酸っぱいバリウムの味。

いくら安いとはいえ、
本当にこれ、みんな買って食べてるの?

・・・疑問だ。

夫にも食べてもらうと、
「これは無理」とひとこと。

まあ、人それぞれでしょう。


そして「WALGO」。
こっちも同じく、すごくすっぱい。
でも、酸っぱさ以外の味は特になく、食べられそう。

「WALGO」は、バナナと混ぜて冷凍庫で固めることに。
固まったら、はちみつと練乳で甘さを足し、
少量の牛乳とミキサーにかけて出来上がり。
酸味の強いスムージーで、美味しかった。


===============
(2018年11月 追記)
時代は変わりました。
今や、タイで製造された明治のヨーグルト(甘いやつ)が、ヤンゴンでも買えます。
(ただし、マーケットプレイスなどの一部店舗のみ。頻繁に品切れますが、そこはインフラの問題だからしょうがない…)

明治以外でも、ヨーグルトの商品はかなり種類豊富に。プレーン(無糖)も、種類は限られますが販売されています。好みにあったものに出会えるまで、いろいろ試してみてくださいね!



2015年6月9日火曜日

【ヤンゴン喫茶店】THE BAKE HOUSE:欧米人御用達ベーカリーのキャロットケーキ



先日、にんじんを使ったレシピをネットで検索していたら、
「英国人の大好物であるキャロットケーキ」
という文章に目が留まった。

その記事によると、
イギリスのにんじんはとても甘くて、
ケーキにするととっても美味しいんだそう。
スポンジにすりおろしにんじんを混ぜた感じかなあ、
ヘルシーなケーキがウケてるのかな?
と、見たことのないそのケーキへの想像を膨らませた。

ほんの数行の記事だったけれど、
英国人とキャロットケーキなんて組合せは初耳だったので、
とても印象に残っている。


そして今日のひるま、
立ち寄ったベーカリーカフェのショーケースにて、
わたしは「キャロットケーキ」との初対面を果たした。

そのカフェは、サンドイッチをメインで提供しており、
時間帯を問わず欧米人客で賑わっているのだ。

ひと切れ4,000チャット(約400円)で売られていた
そのスクエア型のキャロットケーキは、
わたしが想像していたものとはちょっと違うものだった。

その名も「キャロット・レイヤー・ケーキ」。
すりおろしにんじん入りの茶色いスポンジが薄くスライスされていて、
そのスポンジと白くて重量感のあるクリームを、何層にも重ねている。
ケーキの表面も、そのクリームでしっかり覆われ、
さらにその上からたっぷりとクランチされた胡桃がまぶしてあった。

胡桃って、わたしのなかでは高級食材の類に入る。
こんなに贅沢に胡桃を使ったお菓子は、見たことがない。

わたしはチョコレートケーキを注文するつもりだったのに、
その見た目があまりにも美味しそうで、
思わずキャロット・レイヤー・ケーキを指さした。


食べてみると、白いクリームはホワイトチョコだった。
濃厚な甘さのクリームに、手作り感あふれるどっしりしたスポンジ、
そして胡桃の食感と香ばしさが、絶妙にマッチしている。

キャロットケーキって、
こんなにおいしかったのか!

一緒に注文したアールグレイの紅茶との相性も、抜群によい。
ただ、カロリーは相当ありそう。
一切れでお腹がパンパンになった。
まったくヘルシーじゃないけど、
しばらくしたら、また食べに来たくなる予感…。


これが英国風のキャロットケーキなのかは別として、
「キャロットケーキが好き」
と言いたくなる人の気持ちはわかった気がする。

もしこれから手みやげが必要になったり、
誰かを家に招く場合は、このケーキを用意してみよう。


[キャロットケーキを売っていたお店]

THE BAKE HOUSE
http://www.yangonbakehouse.com




2015年6月4日木曜日

【買い物メモ】インド自然派「 Himalaya」せっけんと「Dabur」歯磨き粉

手前:Daburの歯磨き粉。奥:Himalayaのせっけん


ミャンマーみやげの
選択肢のひとつとして、
インドの日用品はいかがしょう?

もしミャンマー定番のおみやげに
満足できなかったり
何度もみやげを買っていて、
たまには違う国のでもいいかな、
ってときにオススメです。

アーユルヴェーダとか
オーガニックとか、
そういうキーワードが好きな人なら
喜んでくれる確立大です!



…で、
なんでインドのものなのか?


この2つは、
私がヤンゴン生活の中で出会い、
日常使いしているもの。

日本から持って来た
日用品がなくなりそうだけど、
タイから買って来るのも面倒。

じゃあ、
ヤンゴンで買えるよい物を
と探しているとき
スーパーで見つけました。

タイやシンガポールではなく
インドに惹かれたのは、
やはり「自然派」の謳い文句です。


あとで知ったのですが、
「Himalaya」は日本人にも人気の
スキンケアメーカー。

どんなに人気なのかは、
日本のサイトで 
“ヒマラヤ インド 石鹸”
と入力すれば、
い〜っぱい出てくるでしょう。


インド駐在経験のある友人曰く、
日本でいう「花王」のような存在で
大衆に広く愛される商品を
たくさん生み出しているとか。
日本からの旅行者も、
この「ヒマラヤ」製品を
お土産に買う人は多いらしいです。

(ちなみにシンガポールのムスタファセンターでは
さまざまな「ヒマラヤ」商品が買えるため、
日本人女性旅行者の人気土産にもなってます)

Cream & Honeyはシンガポールで買いました。
いまのとこ、ヤンゴンでは見たことがありません。

ヤンゴンでの価格は、
石鹸1つ日本円で100円ほど。


【使い心地】
からだ用なので、
手で握りやすいカーブのある形状。
トップ写真の2つはいずれも緑色で、
NEEM & Turmericは、
爽やかな香りだけど若干きつめ。
Cucumberはほのかに香るくらいで
ちょうどよかったです。
泡立ちは普通。

シンガポールほどの品揃えはありませんが、
ヤンゴンでは
この他スキンケアクリームと、
フェイスクリームも売っています。

個人的にはぜひ
シャンプー類を輸入してもらいたい。



もうひとつの「Dabur」は
ニューデリーの会社で、
この「MESWAK」は、
ヤンゴンでは割と出回ってる歯磨き粉。

箱を見ると、
70もの健康効果のある
希少なハーブエキスを
抽出して作った歯磨き粉らしい。

こちらも、
「100% Vegetarian」の記載あり。


【使い心地】
日本のペーストより、
若干ゆるい感じ(みずみずしい)。
ほのかにスパイスを感じますが、
ハーブ系の味と香りです。
(「スパイスの八角っぽい」と
味の気に入らない夫は
使用1回目にして止めましたが、
私は日本のものより合うようで
ずっと使っています)


一箱(50g)で約60円ほど。
輸入品でこんなに安いなんて、
本国ではいったい
いくらで売られているのか…。
日本の100%植物性のものが、
高額商品であることを考えると、
ここまで安く作れるなんて、不思議。
人件費なのでしょうか…


いずれも好みの問題なので
合わない方もいると思いますが、
もし興味があれば、
スーパーで探してみてくださいね。



***

ミャンマーは
インドと国境を接しており、
長い歴史の中で
ミャンマーに土着したインド系は
ミャンマー国民の2%(290万人)
ほどだそう。

ヤンゴンには、
ダウンタウンに「インド人街」
とよばれるエリアもあり、
ヒンドゥー寺院やインド料理店など、
インド文化を身近に感じられるんです。


[インド関連記事]

【ヤンゴンおすすめ店】ヒンドゥー寺院にあるコーヒー豆店「ハヌマーン」

【ヤンゴン】インド系のローカルごはん「ダンバウッ」が美味しい。



ミャンマーの日用品は、
周辺諸国からの輸入品で溢れてます。
(自国で生産していない物が多い)
タイやマレーシア、
中国製が多いですが、
インド製も珍しくありません。

【ヤンゴンめし】999:観光客に愛されるシャンヌードル店


==============
(2019年2月11日追記)

本日、約4年ぶりの来店!
もう午後2時近くというのに、店内は外国人客で溢れかえっていました。メニューもオール英語&写真付きでより外国人にわかりやすく進化してます。
定番のシャンカオスエ(シャンヌードル)、汁あり、鶏肉を注文しました。
2,000チャットに値上がりしたのはしょうがないにせよ、具もなんだか寂しくなっていたのが残念。以前に比べて肉のボリュームがなくなり、生の白菜が散らされていて、(よく言えば)ヘルシーな感じに。
それでも、鶏だしのスープはとっても美味しくて、塩分を気にしつつも飲み干してしまいました!あと、パッションフルーツジュースもよかった。

また来たいです。
==============


(2015年6月5日)

ダウンタウンのスーレーパゴダそばにある、
シャンカオスエ(シャンヌードル)のお店。

シャンカオスエとは?こちらをご覧ください。


昨日のブログ記事で、「ラーショー」という
地元に愛されるシャンカオスエの老舗を紹介しましたが、

ここは立地の良さと高い知名度で、外国人客に人気です。

メニューは「ラーショー」と同じくシャン州北部のスタイルで、
シャンカオスエ各種が味わえます。

この店のメニューは写真と英語表記があり、
外国人にも注文しやすいようになっているうえ、
店内がとても明るいです。
しかも、こういった小さい食堂には珍しく、
お手洗いも利用しやすそうな雰囲気。

店員さんも、外国人慣れしている感じでした。
英語も片言でコミュニケーションがとれます。


定番のシャンヌードル(汁あり)。1200チャット

こっちは小麦粉のめん。

シャンヌードルは、かなり胡椒が効いていて、
辛みが強かったです。
恐らく間違って入れすぎただけなんだろうけれど。。。


999 Shan Noodle Shop 
6:00〜19:00
【地図】https://goo.gl/maps/G9LOR




2015年6月3日水曜日

【ヤンゴンめし】Phone Gyi Lan:福建省うまれのビーフン麺、チェーオー

内蔵系がふんだんに入った、鶏のチェーオー2700チャット(約270円)。


テーブルにドンッ

と置かれたこの料理。

友だちおすすめの
チェーオー(鶏汁ビーフン)店で
鶏肉のチェーオーを頼んだら、
これが出てきました。


…わたし、内蔵系が大の苦手。
「大変なものを頼んでしまった…」
(心の声)

ほっかほかのモツ大盛り、
目の前にして凍りつく。
(あとから聞いたのですが、
チェーオーはモツを使うのが
一般的らしいです)


店の人、ごめんなさい。
食べられないです…。
心の中で懺悔しつつ、
味見だけでも…とスープをひとくち。

おっ? 美味しい。
濃厚な鶏がらスープで、
モツ独特の匂いがない?

シャンカオスエよりも濃厚で、
塩気が強い。

内蔵系だと思っていた具材は、
メインが鶏ひき肉団子(よかった!)
軟骨入りで歯ごたえがありました。

そこにレバーやら腸やら、
うずらの卵やら
厚揚げやらがたっぷり。
椀の底に埋もれた麺を掘りおこすと
また新たな具材が顔を出す。
とにかくすごい量です。


ヤンゴンには様々な麺料理がありますが
チェーオーは、
極細の米麺・ビーフンを使うのが特徴。

友だちが教えてくれたところによると、
チェーオーはヤンゴンの華僑(福建人)
がもたらしたもので、
チャイナタウンが発祥なんだそう。


なので、
中華系の多いマンダレー等は不明ですが
ミャンマー他地域では、
食べられていないようです。


ヤンゴンでチェーオーといえば、
チェーン展開する老舗の「YKKO」。
(もしかしたら
ここのオーナーさんも
福建人か客家の血筋かも?)

ヤンゴンに来た当初は、
ひとりでも入りやすい雰囲気の店
なので何度か行きましたが、
実はあまり「おいしい」
とは感じませんでした。

いま思えば、
きっとそこで私が食べたのは
モツ入りだったのかも。

でも
今回の店でチェーオーを食べて、
この料理の新たな一面を知り、
今一度「YKKO」に
行ってみたくなりました。



ちなみに、今回行ったお店はこちら。

店の名前は「ボウンジーラン」。その名の通り、ダウンタウンのボウンジー通りと
アノーヤター通りの交差する角にあります。

チェーオーと、
シーチェッ(汁なし油麺)の専門店。

中国は福建系ミャンマー人による経営で
チェーオーの美味しい店として、
知る人ぞ知る人気店なんだそうです。

入口には、まず調理場が。

友だちの推薦がなければ、
ミャンマー生活歴1年足らずの私は
確実に素通りするであろう店です。


予感どおり、
店ではミャンマー語しか通じないし、
メニューはミャンマー語の張り紙のみ。
最初店に入ったときは、
その張り紙を見つけられず、
どう注文するのかさえ分からず…

とはいえ、
やはり地元の人々には人気のようで、
私が入店した午前11時頃には、
すでに半分以上の席が埋まりました。


張り紙に書かれたメニューは上から、

・チェーオー
・チェーオー シーチェッ
・チェーオー シェ
・チェーオー シーチェッ シェ の4種類。

チェーオーが汁ありで、
チェーオーシーチェッが汁なしで、
「シェ」がつくのは大盛りだそうです。

普通盛りで通常の1.5倍くらいあった。
「大盛り」にするまでもない気が…。

具材は鶏肉か豚肉か、
魚団子を選び、
麺はビーフンか平たい米麺を選べます。

価格は2,700〜3300チャット。


会計台の上には猫がごろん。犬が出たり入ったり。日本だと衛生面での苦情が殺到しそうですが、
だれもお構いなし。ゆる〜い雰囲気がいい。

Phone Gyi Lan
【地図】https://goo.gl/maps/DO2pn
※San Pya Cinema からPhone Gyi通りを東側に渡ってすぐ。
Anawratha 通り(GoogleMAPでは「アナウラサ・ロード」)沿いです。




[関連記事]ヤンゴンで食べる麺

【ヤンゴンおすすめ店】シャン州北部の麺料理「ラーショー」



2015年6月1日月曜日

【ヤンゴンめし】ラーショー:シャン州北部の麺料理

シャン州の麺料理シャンカオスエ(800チャット)と、
自家製豆乳(500チャット)。最高においしい〜


ヤンゴンのサンチャウン地区に、
友だちのご家族が経営している麺料理屋さんがあります。

その名も「ラーショー」。

1996年創業で、
友だち(ミャンマー人)のふるさとである、
シャン州ラーショーの麺料理が中心です。


昔ながらの内装がいいかんじ。シャン料理に使う食品類も販売している


シャン州の料理は、あっさりした味付けで、
米の麺や豆類を多用した料理が豊富。
脂っこいミャンマー料理が多い中、
在緬日本人からもこよなく愛されています。


なかでもいちばん有名で人気なのが、
上の写真の「シャンカオスエ」。
外国人からはシャンヌードルとも呼ばれ、
街中でもよく「Shan Noodle」と書かれた看板を目にします。

ひと言でシャンカオスエといっても、
その味は店によって千差万別。
基本的には、鶏だしスープに米の麺で、
トッピングには刻みネギやごま、揚げニンニクなど。

私も自分のお気に入りの味を求めて、
最近はいろんな店を食べ歩いています。

なかでもこの「ラーショー」のシャンカオスエは、
本当にシンプルであっさりした味。

ミャンマーの人は、この麺を
朝ごはん代わりにも食べるというのに納得です。
あんまり美味しくて、
最後のスープ1滴まで飲み干せそう。

しかも、安い!

朝食や昼時はもちろん、
学校帰りの子ども達がおやつがわりに食べに来たり、
地元に愛されている店という印象です。

通りからお店(右)を見ると、こんな感じ。


さて、
とってもシンプルなこの麺料理ですが、
注文時に、店員さんとのちょっとしたやりとりがあります。

・トッピングの肉を鶏か豚で選べる。肉無しもできる

・スープなしとスープありが選べる。

・麺を選べる店もある。普通の米麺か、シャン州の米麺、平たい米麺

 など
(もちろん店によって異なるので、どれも選べない場合もあります)


日本でラーメンを注文するときに、
麺の固さや辛さなどを選ぶのと同じような感覚ですね。

メニューに英語表記があったり、
店員さんが簡単な英語をしゃべれる場合はよいのですが、
はじめて行った店でミャンマー語のみだと、
注文がちょっと大変です。

メニューには シャンカオスエとしか書かれていなくても、
店員さんが口頭で上記のチョイスを聞いてくる場合もあり。

今回紹介する「ラーショー」は、
今のところ英語メニューはありませんが、
店内にメニューの写真が貼ってあるので、
指さしで注文できます。
(2018年追記:英語メニュー登場しました!)

さらに、この店には日本語の流暢なスタッフもいます。わたしの友だちです。
もし彼が店にいたら、シャンカオスエについて、ぜひ直接聞いてみてくださいね。
(基本的に、日曜は店にいるそうです)

また、個人的おすすめは、
ここの自家製豆乳です。
雑味のない、すっきりとした新鮮な豆乳が飲めます。
無糖のものも注文できますよ。
(持ち帰り可能!)

トーフジョー(10個入り)も、ここで初めて食べてファンになりました。
揚げたてのひよこ豆の豆腐サクサク感、酸っぱいたれとの相性も抜群。


Lasho Shan Noodle
営業時間 7時〜19時
【地図】https://goo.gl/maps/DmLRI
 ※サンチャウン地区の消防署の裏手です