2015年5月6日水曜日

【ミャンマー】ヤンゴンで、陶磁のうつわを求めて。

ミャンマー南部の陶器の町、トンテーにて。

東南アジア各国に行くと、
それぞれに、特産の陶磁器がある。

たとえば

タイ …セラドン焼、ベンジャロン焼、ブルー&ホワイト
ベトナム …バッチャン焼、ソンベ焼
マレーシア …プラナカン陶器
インドネシア …ロンボク焼、タバナン焼
 バリ島の陶器メーカー、
 JENGGALA KERAMIK も大人気

など。


それらはお土産として人気だったり
在住日本人に愛用されていたり。

ということで、
ここミャンマーにも、
そういった陶磁器の存在を
期待していたんだけど...ない。


花瓶や甕などはたまに見かけますが、
日常で使えそうな食器には、
出会えていません。


ヤンゴンの一般家庭や食堂では、

プラスチックや、
真っ白なシンプルなもの
またはカラフルな今風のプリントが入った磁器
などを食器として使っている印象です。

産地はだいたい中国かタイ。
たまーに渋い感じの陶器もみかけます。

唯一使えそうなのは、スーパーにも売っている、
花瓶でしょうか。(買ったことはないけど)
100円前後で売っていて、
一輪挿し用の小さなサイズから揃っています。

ただ、これがミャンマー製なのか輸入品かは不明。
みためは、日本の100均ショップにありそうな
シンプルで安っぽい感じのものです。
温かみを感じる素朴なもの、ともいえます。



ヤンゴンで購入した、バガン製漆器のトレーとおわん

陶磁器よりも漆器の文化?


古都バガンには、
昔からの伝統的な漆器文化があります。
現在は、ミャンマーを代表するお土産のひとつ。
私も以前、大きめのトレーを家族に贈りましたが
大変好評でした。
(持って買えるのは重くて大変だけど…)

写真の黒いシンプルなお椀は、日本にもありそうですが、
日本のものよりぽってりした印象。
300円くらいだったかな。
多少のがたつきもあります。
それでも日常で使う分にはまったく問題ないし、
価格もお手頃なので、家で味噌汁を食べるときは
いつもコレ使ってます。

対照的に、細かい模様がびっしり書かれたトレー。
とても存在感があるデザインです。
これは3000円くらい。

漆器製品のお店は、ヤンゴン市内にもたくさんあって
旅行者が必ず行くボーヂョー市場でも、
お手頃で良質のものが購入できます。



トンテーの町のようす

ミャンマーにもある、焼きものの町


ヤンゴンから車で3時間ほど南西に、
トンテー(Twante)という町があります。

始めはベトナムのバッチャン村(バッチャン焼で有名)
みたいに、陶器の店や窯がたくさんあるのだろうと
期待していったのですが…


ここで作られているのは、
素焼き(テラコッタ)がほとんど。

しかも甕(かめ)とか植木鉢とか、
とにかく大きい(笑

食器や小物など、
私たちがお土産に買って買えるようなものには
出会えませんでした。

…町のあちこちをもっとじっくり見て回ったら
もしかしたら食器を作っているところも
あったのかもしれませんが…


そういえば、中国では、
食器や日用品として使われるのは磁器で、
それこそ昔は、
建築材料や副葬品のために作られるのが陶器だったそう。

確かにミャンマーでも、陶器を目にするのは、
壁や道路などに使われた素焼きのテラコッタ(レンガ)
が多いかも。
それか、水をいれておく甕(かめ)くらい。


これからはヤンゴン以外の町へもでかけて、
陶磁器の使われ方をもっと見てみたいです。



※ 参考 ※

企画展
大阪の堺市にて2015年4月19日まで。

企画展の紹介文によると、
(タイの)アユタヤ王朝(1351~1767)は、中国とインド、ヨーロッパ方面を結ぶ中間に位置する地の利を生かし、中継貿易が盛んに行われ、莫大な富を蓄えていた。この貿易品を運搬する容器として、スコタイ県シーサッチャナライ窯やシンブリ県メナムノイ窯で作られた壺や甕が使用された。また、1980年代にタイとミャンマー国境のターク県メソートで発見された膨大な量の陶磁器は、ミャンマーの窯で生産されていたことが近年わかりました。

とのこと。
その昔、タイが世界各国と貿易を行う際、
運搬容器として使われた陶磁器は、
隣国ミャンマーでも生産されていたんですね。


ニュース
2015年5月4日付、朝日新聞

ミャンマー南部のモン州モーラミャインに
15~16世紀ごろとみられる青磁の窯跡があり、
奈良文化財研究所と京都大学が
現地当局と合同で発掘調査を開始するそうです。
昔は青磁も作られていたんですね。


ミャンマーの陶磁器購入については、
以下のブロガーさんが
ミャンマーでの実体験を詳しく書かれていました。
面白いです。興味のある方は、ぜひ。

「ともさんの焼きもの紀行」
http://otokuinfomation.web.fc2.com/blog/index5222.html


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